備忘録的に今年の入試について、独断と偏見でコメントしておきます。

受験者平均点は、2016年 76,9 2017年 73,3 2018年 63,1

昨年度より10,2点低くなり、難化しています。

今年の星光でよく話題にあがるのが、最後の独立語句問題で俳句が出題されていたことですね。

大問三が独立問題として、語句の知識を出題し始めたのが、2011年。

2017年 四字熟語 2016年 対義語 2015年 慣用句 2014年 四字熟語 2013年 ことわざ 2012年 慣用句 2011年 三字熟語

この流れで来て、今年は代表的な俳人の、俳句の季語そのものとその季節の知識が問われました。ですので、直近の過去問をしていた受験生は面食らったところはあったかもしれません。

オーソドックスな季語の知識問題だとは思います。大手塾だと俳句の単元が必ず入っているので、すべてわからなかったということは少ないかと。ただ、きちんと勉強しておかないと、「五月雨」と「雲の峰」の季語・季節がわからないという受験生がいたはずです。

(ちなみに、この両方とも当教室の集団授業で4年生時に扱っています。まあ一度やっても忘れるので、繰り返しますが・・・)

今までの配点から考えて、漢字2点×10と俳句2点×5で30点。[季語と季節を別解として、1点×10もあるかもしれません]

ここで、漢字を二問一c「失敬」を失点し、俳句で2問間違いとして、仮に24点。(あくまで、理想です。個人差があると思います。)

残り90点のうち、受験者平均点まで、あと39点。合格者平均点まで、あと43点。

を文章題で取りにいきます。漢字語句をしっかり取り、残りを半分取れれば合格者平均を超えます。

文章題は2題で、論説文・物語文にそれぞれ記述問題が80字と60字が一題ずつ出題されています。この記述問題をどれだけ部分点ないしは正解をもらえるよう解答の要素を入れていくのが大事です。

論説文で、「コンテクスト」がキーワードとなっています。

その言葉は本文中に定義づけされており、その「コンテクスト」を含む言葉の具体化が記号選択問題で出題(問4は受験生がついミスしてしまう不適当なものを問うていますね。)され、言い換えの記述問題が出題されています。

この「コンテクスト」がようわからんとなってしまいますと、大幅な減点となります。国語の成績が悪かった生徒はここが原因かと。

物語文では、北杜夫の文章です。

傍若無人なふるまいをする「立原君」にふりまわされる「私」がかわいそうな文章です。最後で、立原君にナイフを突きつけられ、失敗作のスープを無理矢理飲ませられるシーンはなかなか印象的です。

記述問題は、心情説明と理由説明。

内容はなんとなくつかめるが、いざ書こうとすると書きにくい問題かと。例年に比べて問いの形式はそれほど変わっていないですが、問題の難度は上がっていると思います。

星光では、配点の大きい記述問題でどれだけ得点できるかが大事です。そして、漢字でできるだけ失点をしないことが合格に近づきます。