気付けば、12月半ばの入試直前期です。小学6年の受験生は、日々受験勉強に勤しんでいるかと思います。体調には気を付けて、頑張ってください。
お薦め読書の2025年3回目です。
今回も、「学校」が舞台の中心となる物語を紹介します。
「さよなら校長先生」 瀧羽 麻子 著
2024年12月19日刊行

長年小学校で教員として勤務し、校長も務めた 高村正子先生の急逝をきっかけに物語が進む連作短編集です。章ごとにコンパス・うちわなどの「品物」が登場し、それにまつわる高村先生との記憶が立ち上がる構成で読みやすくお薦めです。入試素材文としても採用されやすいかなと思います。
これは2024年12月刊行ですが、今年のGWに読みました。2023年中学入試素材文として、よく採用された同じ著者の「博士の長靴」を気に入っていることもあって、手に取った記憶があります。

「ぼくたちの卒業写真」 天川 栄人 著
2025年6月30日刊行

卒業をひかえた中学生3年生・藏木幸也が、同級生を「他者理解」しながら、成長する姿を描く物語文です。5年生以下でも読みやすいかと。こちらも今年の入試素材文に採用されそうです。
天川栄人さんの作品は、2024年度でも紹介しましたが、小学生も読みやすいです。こちらの本も、ぜひ手に取って読んでほしいものとなります。
「わたしは食べるのが下手」 天川 栄人 著

「オリオンは静かに詠う」 村崎 なぎこ 著
2025年1月29日刊行

主人公は、重度の難聴である高校生・咲季。彼女は、音を十分に聞き取ることが難しいため、日常生活でも孤立を感じやすく、心を閉ざしがちでした。そんな咲季が競技かるたに出会い、自分の居場所を見つけていく姿が物語の中心に描かれます。
「競技かるた」といえば、短絡的な私は漫画原作の映画「ちはやぶる」が連想されます。親戚の小学生女子も「ちはやぶる」に結構はまっているようで、女子人気の高い競技なんやなあと「おじさん」は感慨深くなってしまいます。