2026年度四天王寺中学入試の国語について、私見を書いていきたいと思います。

  

 直近2年の国語平均点を確認すると、

   

 2025年度  受験者平均点 67  合格者平均点 72

   

 2026年度  受験者平均点 74  合格者平均点 81

 

 受験者平均点は、前年度より+7点となります。数値だけ見ると、易化したように思えます。

    

 過去10年分の受験者平均点をさらに平均点計算をすると、120点満点の約6割である、72.2点です。

   

 直近10年で最も低い平均点の2025年度から、2026年度が過去10年間の平均点近くになったというところでしょうか。約6割は、学校側が想定している平均点と言えます。

   

    

 今年の素材文は、以下の通りです。

   

 一 論説文 「ぼっちのアリは死ぬ」   古藤日子

  

   資料  朝日新聞記事

  

 二 物語文 「夜の星を放つ」   窪美澄

   

 三 随筆文 「読み終わらない本」  若松英輔

  

  

 昨年度と同様、大問一で複合テキスト型問題です。

   

 複合テキスト型問題は、大学共通テストで採用されて、中学受験においてもよく出題される問題形式となりました。大学受験を指導されている先生方が作問されるので、当然大学共通テストの傾向が中学受験にもあらわるのは以前から見られるものと考えます。

     

 7月1日付の朝日新聞記事を読んだ問題作成者が、その後に「ぼっちのアリは死ぬ」を購入して複合テキスト型問題を作成されたのかなと勝手な想像をします。

    

 令和7年度は、「わからない世界と向き合うために」中屋敷均の素材文に、

 

 資料として『争わない社会「開かれた依存関係」』佐藤仁を引用したうえで、生徒ABCの会話形式の出題としていました。設問も、なかなかの力作です。(ちなみに、会話形式の設問について、今年度は大問三で出題されています。)

 

 昨年度大問一は55字と35字の記述問題に会話形式の抜き出し問題とてんこ盛りな設問で、統一入試日初日1科目目を解く受験生をかなり戸惑わせたと考えます。結果、大問三を解くにあたり時間不足に陥った受験生が多く、平均点が低下したと独断と偏見で分析します。

   

 今年度の大問一は昨年度ほどの凝り過ぎた設問ではなく、文字数も抑えた設問形式になっています。そのため、受験生も始めから落ち着いて解けたと予想され、今回の平均点につながったのかなと分析します。

  

 資料を添付して問う形は、令和6年度 大問三 問4が始まりかと思います。添付された資料1・2は、元号「令和」の由来として「万葉集」の短歌と短めの文章である内閣総理大臣談話でした。そこから、小問が2問問われています。そこから、3年連続の出題です。

  

 この複合テキスト型問題の出題傾向は、おそらく令和9年度も続くだろうと勝手に予想します。

  

 長くなったので、続きは次回に。